D列車でいこう
2010-07-22 23:56 JST @sadayuki Tweet
Amazon のリンクは文庫版だが、私が読んだのは図書館で借りたソフトカバーの単行本。ちょっと違うかも。最近出た文庫版が気になっていた所に、運良く図書館で見かけたので早速読んでみた。
荒唐無稽なオヤジのお伽話。廃線が決まっている山花鉄道を復活させられるか?という話なのだが、この山花鉄道の設定がまず難しい。年間 3000 万円の赤字。だけど日本一効率の良い経営をしているので経費節減はこれ以上出来ない。売上の向上も、沿線の人口減のために望めない。飽く迄もイメージだが、第三セクターの鉄道会社は非効率極まりない印象だ。そんな会社であれば、年間 3000 万くらいの赤字なら、経費節減で行けそうな気がする。そんな甘い考えを持たせないための設定が日本一の効率経営。ちょっとお伽話っぽい。
そんな鉄道会社を救うための色々なアイデアがこれでもかと繰り出されるのだが、どれもどこかで聞いたことがあるようなないような。特に目立つのが RAILWAYS のような 58 歳の新人運転手の話。山花楽器とのコラボで実現する野外ライブや、地元小学校とのコラボ。70 歳のばあちゃんによる社内販売。
まあ、あちこちの成功事例を集めて小説にしたという感じなのだが、それなりに面白かった。全体の流れは、山花鉄道の社長で町長の折れるシーンがアクセントになるくらいで、あまり大きな山は無い。だけど、個々のアイデアのディテールが良く書けており、なかなか興味深い。地域起こしのネタ本として読むと良いのかも知れない。まあ、実現は困難だとは思うが。
本の内容とは関係ないが、表紙の絵は今回の単行本の方が数段魅力的だ。なんでステージ衣装を止めたんだろう。残念。