学力の低下が問題である、という課題設定だ。議論を聞いていると、中途半端な感じが否めない。このレベルの話はやり易いのだと思う。
現場の話はなかなか共有できない。現場を知らないと共感し難いからだ。また、全体に対する課題の位置づけを考えながら議論をすることも難しい。個々の課題を知り、全体の中のバランスを取るには、方針を共有する必要があるからだ。
学力が低下しているというが、誰か困っているのだろうか?少なくとも、私は、困っていない。学力低下問題が問題だというと、日本は人材しか資源が無いので、学力低下が国力低下に直結するという議論になる。それは大変だ!しかし、少し待って欲しい。ローソンのバイト君にどれほどの学力が必要なのだろう?ローソンのバイト君の学力が向上しても、何も良いことはない。むしろ、バイト料の値上げから、経営悪化につながる。最近のワーキングプアや日雇派遣といった非正規雇用問題。これが通用するということは、学力が問題となっていないということだろう。
そこから分かるのは、学力低下が問題なのは、日本全体の学力ではなく、学力上位者の学力の低下であることだ。果たして、本当に下がっているのか?下がってないなら問題では無い。
と、少し斜に構えて言ってみたが、私は学力低下は大問題だと思っている。非正規雇用も大問題で、学力低下に関係している。私が子供の頃は、勉強して良い学校へ入って、良い会社へ入れば良かった。役所でも良い。そうした目標があったので、勉強する方も、させる方も、はっきりして良かった。
ところが、現在の社会状況を見ると、勉強することの目標が明確でない。多少勉強して大学へ行っても、不景気の時期に社会に出たという運の悪さだけでワーキングプアになってしまう。リストラで親が会社をクビになる。これでは勉強する気も失せるだろう。勉強させる方も迷いが出る。
元々、なぜ教育をするのかを考えると、社会の利益のためなのだ。人を育てるというが、その育てた人が社会に貢献するのを期待して育てるのだ。少なくとも私はそう思っている。役所がどう思っているかはいざ知らず、企業がどんな人を欲しがっているかを見ると、欲しい人が二極化している。考え指示する人と、指示通りに働く人だ。
指示通りに働く人の学力は、元からあまり期待されていないので、学力低下は問題では無い。問題があるとすると、指示する人の学力が低下することだ。私が思うに、ここの学力は低下していない。ただ、人数が少なくなっているのはないかと思う。経済の規模が大きくなり、少子高齢化が進むから、まずは相対的に減少し、じきに絶対的に減少する。
そう考えると、学力低下が問題だと叫ぶことに意味が出てくる。より多くの考える人を作る必要があるのだ。また、本当に考えることの出来る人は、さらに少ない。そうした貴重な人材を探す、磨くための教育をするには、教育に力を入れる必要がある。美しい国教育などやっている場合ではない。イージス艦に投資をする金が、いらない道路を造る金があるのなら、教育予算を増加するべきだ。
やはり課題設定が中途半端だ。日本の、これからはシリーズ物なので、最後に総括して欲しい。日本の何が問題で、どうすべきかを。未来の日本の理想像を描くことだ。でもね、本当はそれをやるのは政党の役割だと思う。自民党は過去のしがらみがあるので無理だと思い、民主党に期待していたのだが、どうも近視眼的になっている。
道路について追求することも必要だが、夢を語ることも必要だ。ねぇ、小沢さん。
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s 日本の、これから「大丈夫ですか?日本人の学力」
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